
【滋賀の酒蔵を訪ねる①】[平井商店]/大津
日本一の湖・琵琶湖を中心に平野部が広がり、その周りの山々からの伏流水が今でも多くの酒蔵の仕込み水となっている滋賀。個性豊かな酒蔵と日本酒造りへの思いに注目する。第5回目は、燗酒の文化を広めるこだわりの酒を造る、湖南市甲西にある[北島酒造]をたずねた。
[北島酒造]の創業は江戸時代。大福帳に「文化二年秋酒作り創むる」と記録が残る。代表取締役社長の北島輝人さんは十四代目の当主にあたる。文化二年とは1805年。北島酒造は第二次大戦で一時中断するも、200年以上、近江の米や水で酒造りをしてきた。戦後に酒造りを再開し、北島さんの祖父の代から造り始めたのが「御代栄」(みよさかえ)。以来、地元で愛される味を守り続けている。「甘辛でいったら甘口です。『御代栄』が飲みたいというとき、いつも同じ味を楽しんでいただけるようにしています。それが定番の役割ですから」と輝人さん。
一方、平成14年、新たなチャレンジとして世に送り出した酒が、その名も「北島」。輝人さんが家業を継ぎ、将来を見据えて造り出した商品だ。「昔は街の酒屋さんがお酒を売っていました。それがスーパーやコンビニでもお酒が買えるようになってお客さんは並んだ瓶を見て選ぶようになりました。それもいいのですが、やっぱり酒屋さんがお客さんにどんな酒か説明してくれる、対面販売もいいなと。酒屋さんが飲んで、美味しいと思ってくれたら、売るときにもお客さんに説明してくれるでしょう。そんな酒を造りたいという想いから立ち上げたブランドです。『北島』は常に新しいことに挑戦して、『今年はこんなのできたよ』って販売するもの。挑戦する酒。米違い、酵母違い、製造年度違いもあります」。
製造年度違い、つまり寝かした熟成酒もあるため、さらに複雑だ。「熟成も酒によって変えています。繊細なお酒は瓶で貯蔵する場合が多いですし、野性味溢れるしっかりとしたお酒を熟成させるときはタンクで熟成させます」。こうしてさまざまな味わいの「北島」が毎年、生み出されている。
ここまで聞いたら、燗酒にせずにはいられないだろう。
200年続く酒蔵が魅了された、温めて美味しい酒。
「日本酒は輸出が増えていて、海外から注目されているけど、ほんまは日本の人にも、この良さを知ってほしい」。輝人さんは、燗酒をはじめとした日本酒の文化の普及を目指しながら、新しい酒を作り続けている。
純米 みずかがみ 720ml 1320円/滋賀県の食用米みずかがみを使用。辛口ながら丸くやさしい口当たり。通年販売。冷で
北島 完全発酵辛口 生 720ml 1352円/濾過に頼らず造りの段階から超淡麗辛口に醸したまっすぐな酒。通年販売。冷~燗で
びわこのくじら 720ml 1430円/アルコール度数20度の生原酒。通年販売。よく冷やして飲むかオンザロックで
もろみあらごし 純米 どぶ 720ml 1320円/飲むと言うより食べるに近い、どろっとした超濃密にごりの純米酒。数量限定。冷で
塩ゆず 720ml 1540円/ゆずの酸味と日本酒の旨みを塩が引き立てる。ロック、ソーダ割、お湯割りで。通年販売
左は、下田なすの味噌漬(武宗) 600円。小ぶりで水分の多い下田なすの古漬けをさらに味噌漬けに。なすの旨みが凝縮されて日本酒とも好相性。右は、チーズの味噌漬(武宗)580円。ねっとしりた濃厚なクリームチーズの口当たりが特徴的な一品。味噌とチー ズのコクに押されて酒がすすむ。
創業時から人気のさば寿司は地元の米を使用。長さ約24㎝のボリュームで、持ち帰り2400円。会席料理のしめのごはんで登場することも。
ニンニクと醤油の香りが食欲をそそる焼きふぐ。持ち帰り600 円。店内の場合はとらふぐコー スの一品として。
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