
勝運の神が微笑む[阿賀神社 太郎坊宮]
花天井は寺や神社などで見られ、格天井のマス目ごとに多彩な花が1つずつ描かれているのが特徴。そこに祀られている仏さまや神さまを敬う意味などが込められているという。文化財としての価値が高いものも多く、時代や文化を表すものとしても貴重です。京都に訪れる際には、ぜひ拝観して。
1586(天正14)年、豊臣秀吉により創建された天台宗の寺院。
花天井があるのは、秀吉がお守りとして持っていたと言われている大黒天を祀っている大黒堂内。堂内の内陣に描かれた花天井は80枚、すべて異なる花の絵が描かれている。梵鐘がある鐘楼内の天井にも絵が描かれているので、拝観の際はぜひ両方の天井をじっくりと観察してみて。
円を描くように丸く描かれた可愛らしい花々を見ることができる。和花以外にも色鮮やかな洋花が全80面の天井を彩る。制作時期や絵師は不明
西陣の古い街並みに溶け込むように建つ、法華宗真門流の総本山。1488(長享2)年に日真上人が開創した。
重要文化財の祖師堂の内陣では、格天井の鏡板に150面以上に植物が描かれている。背景の群青色が特徴で、色は薄くなっているものの所々に 鮮やかな色彩の名残が見られる。本堂は現在修復中で、来年終了予定。祖師堂は通常非公開だが拝観希望の場合、同日までに要予約。来年夏より修復開始予定。
絵師や制作年は不明だが、江戸時代初期頃の作品と見られる。格天井の黒漆塗りの格縁にも注目
500坪もの敷地に庭と数寄屋建築が広がる[旧邸御室]。1970(昭和45)年に京都の製材所・山三製材所社長であった故山本三夫氏に受け継がれ、荒廃していた庭を整え建物を一部改装。2017年に国の登録有形文化財に登録されてからは、通年一棟貸しをメインに、交流の場として活用されている。
改装時に増築されたのが花天井のある洋間だ。シャンデリアを囲むように6枚の花の絵が飾られている。以前は豪華なソファが配された客間だったとか。花天井がそのもてなしに彩りを添えたのだろう。
制作時期ははっきりしないが増築時に花天井も描かれたと推定されている。作者は山本氏が作品をコレクションしていた日本画家の武藤彰氏
平安時代、弘法大師が京の三大葬地のひとつ・鳥辺野の入口に位置する六道の辻に辻堂を建立し、自作の地蔵尊を祀ったのが始まり。子育地蔵、子安地蔵、子授地蔵として今も信仰を集めている。
現在、特別公開などは行っておらず、本堂の中から花天井の鑑賞はできないが、本堂の外から見上げることは可能。アイリス、ガーベラ、ブーゲンビリアなど昭和に制作された花天井には、西洋の花も数多く描かれている。
檀林皇后御入滅後1150年に当たる追善供養として、1983(昭和58)年に日本画家の森本有泉氏とその弟子が奉納。全64面中9面が森本有泉氏の作品
常磐御所とも呼ばれた浄土宗の尼門跡寺院。1356(延文元)年、後伏見天皇の皇女・進子内親王が室町一条北の地に創建。
堂内は格式の高さを感じられる折上格天井になっており、中央部の80面に渡る花天井が見事。尼門跡らしい雅やかで可憐な雰囲気の花々に目を奪われる。境内には昭和御大礼時の建物を移した常盤会館もあり。普段はいずれも非公開だが、特別公開も行われるので、その機会に訪れたい。
京都生まれの南画家・田能村直外が手掛けた花天井は、本堂の建立と同じ1968(昭和43)年の作品。 梅やキク、蓮などの花々が描かれている
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