1847（弘化4）年に京の都に創業して以来、170年に渡り新古茶道具の商いを続ける［清昌堂やました］が別館としてオープンさせた［清昌堂やました THE ROOM］では、アーティスト串野真也さんによる展覧会を2022年6月25日（土）まで開催中。
シューズデザイナーとしても数々の展覧会を成功させた串野氏。伝統と技術を巧みに取り入れながら、今回は靴を人間の歩みや歴史、死生観を問う彫刻作品へと昇華させた。

同店では、小学生の美術教育をサポートするプロジェクトスペースとしても始動。
京都に所縁のある国内外のアーティストを招いての展覧会に合わせて、教育プログラムを実証していく予定なんだそう。

串野氏よりコメント
「靴 − それは一歩一歩を刻む、人の歩みを象徴し、少しずつ前進していく私たちの人生を表す彫刻でもあります。生きることは記憶の連続であると同時に、忘却の連続でもあり、忘れることによって、膨大な記憶の重力から解き放たれ、私たちは一歩前へと足を踏み出すことができるのではないでしょうか。しかし、記憶の忘却は永遠に失うことではなく、歩んできた時間の中に連なる壁の隙間にそっと潜み、何かがきっかけでその記憶は必要な時にだけ話しかけてくれます」。