

2020年8月7日 open
六波羅蜜寺の近隣で京都の5人の焙煎士のコーヒーを楽しめた[DONGREE]の閉店は、コロナ禍に沈む京都にさらなる喪失感をもたらした。しかし今、[DONGREE]は新たにブックカフェとして隣県滋賀の湖南市で営業を続けている。「そもそも僕が店を始めたのは、手仕事を扱う場所を作りたかったから。ここでは焙煎士のコーヒーも手仕事の一つでした」と、店主のドリーさんはいう。
湖南市に多く住むブラジル人の主食であるキャッサバ芋がメイン。肉・魚をほとんど使わない。湖南 旬の食材とキャッサバ芋のランチプレート1180円
湖南市へは地域おこし協力隊制度を活用し、”ブックカフェで町を盛り上げる“という条件で移住を決めた。コロナ禍が移転を後押しした面もあるが、物価の高い都市での経営と手仕事の両立に限界を感じていた。「僕の究極的な目標は、お金に頼らず暮らせる村を作ること。そのためにはまず、自らの手で必要なものを作れる人が大事。そう考えた僕は、手仕事をする人たちが活躍できる場として、Dongreeを立ち上げました。しかし、都市での経営にはお金がかかる。すると商品単価も高くなる。物作りだけで生活するには、都市の条件は厳しい。」
滋賀への移転は作り手と買い手が繋がるチャンスを広げるためでもあった。現在は湖南市近郊の地元野菜を使用したランチが好評で、密を回避する目的で予約制をとっている。「密はもちろん、フードロスやスタッフの労力も削減できます」と、新たな手応えも感じている。
ドリーさん
大阪府出身。嵯峨芸術大学を卒業し、さまざまな職業に従事しながら「本当の豊かさとは何か」を考えるようになる。 2015年に京都で起業
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