
[Contributed article] Panettone's year-round baked goods...
November 14, 2024 open
ふとした時に味わいたくなる、忘れられない味が誰しもあるはず。私にとっての忘れられない味は、[香灯路珈琲]の手作りスコーンだ。ひとたび食べればサクッフワッとした軽い口当たり、ホロッとほぐれてやさしい甘さが広がる。ボソボソとした生地のイメージだったが、[香灯路珈琲]のスコーンに出合ってからガラリと印象が変わった。お気に入りのスコーンはもちろん、香り高い自家焙煎コーヒーや趣たっぷりの佇まいも、私が何度も足を運ぶ理由だ。
春の新生活でバタバタとした日常が落ち着いた頃、あのスコーンが無性に恋しくなった。
お腹と心を満たすべく、軽い足取りで再び訪れた。
[香灯路珈琲]があるのは、京阪「出町柳駅」から歩いて6分程のところ。今出川通りから1本入った住宅街にひっそりと現れる。うっかり通り過ぎそうになりつつ、看板を見つけて路地を奥へと進む。
初めて訪れたときには「ここがカフェ…?」と一抹の不安がよぎりそうになるが、ガラス戸を開けるとたちまちコーヒーの心地よい香りに包まれる。
風情のある佇まいが魅力の[香灯路珈琲]。それもそのはず、店主が祖父母から譲り受けたという古民家をリノベーションしたのだとか。
ガラス戸の揺らめきや、木の温もり、畳の風合いなど古民家の良さはそのままに、モダンなデザインが溶け合う内装へと一新。かつては「おじいちゃんの家」だったというこの場所は新たな息吹を纏い、コーヒーやスイーツをゆったりと楽しめる憩いの場に生まれ変わった。
座席から眺める景色は[香灯路珈琲]を語るには外せない魅力のひとつだ。庭を存分に見渡せるようにと座席の多くに座卓を採用しており、春は緑、秋は紅葉など季節を表現する木々を眺めながら寛げる。
[香灯路珈琲]を訪れた時には、贅沢にたっぷりと時間を使い、こだわりの空間を心ゆくまで堪能してほしい。
お目当てのスコーンは、コロンと膨れ上がった形が愛おしい。理想的な口当たりを求めて何度も試作を重ねたというスコーンは、サクッと軽く、フワッとほどける。
まずはそのままの素朴でやさしい味わいを。その後は気の向くままにいちごジャムやホイップクリーム、クロテッドクリームをつけて、自分好みに味を変化させていく。
何度味わっても新たな発見や感動をくれる、とっておきのご褒美スイーツだ。毎日焼かれているスコーンは数量限定のため、タイミングによっては売り切れることもあるのだそう。
スコーンを味わうなら、ぜひ早めの来店を。
スコーンとともに楽しんでほしいのが、蔵で自家焙煎しているというコーヒーだ。湿度をある程度一定に保てる蔵は、焙煎時に味のばらつきを抑えられ、生豆の保管にも最適なのだそう。
風格漂う蔵に焙煎機が佇む、斬新で美しい光景にもぜひ注目を。
この日はオリジナルブレンドの香灯路を、あえて普段は選ばないブラックで注文。心地よい苦味とほのかな酸味が溶け合ったそのままの味わいは、やさしい甘さのスコーンとの相性抜群なのだ。
コーヒーは香灯路のほか、柔らかな苦味の薫雫、まろやかなコクと甘みが魅力のグアテマラ(中深煎り)など、常時6種類ほどラインナップしているので、訪れる度にさまざまなペアリングを楽しんでみたい。
自家焙煎のコーヒーとともに味わう焼きたてのスコーン。どこにでもありそうだけど、どこにもない[香灯路珈琲]のスコーンは、いつしか私にとって忘れられない大切な味になった。
素朴な美味しさのスコーン、丁寧に淹れられた自家焙煎のコーヒー、大切に引き継がれた特別な空間。
近くにあったらいいのになぁ。そんなふうに思いながら、何度でもわざわざ[香灯路珈琲]を訪れたい。
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