[清水寺]で清浄な心を取り戻すきっかけに

2020年12月、清水寺の平成の大修理が完了したというニュースを聞いて、「久しぶりに行ってみようか」と思った方は多いかもしれない。2008年から9つの堂塔の修理が少しずつ進められ、2017年から本堂の改修に着手。年末から50年ぶりに葺き替えられた檜皮の屋根、生まれ変わった清水の舞台がお披露目となった。真新しい檜を敷き詰めた清水の舞台に立った時、何を感じるのか。庶民のお寺として存在し続けてきた清水寺の魅力に、今一度触れてみよう。

本堂の南正面、錦雲渓と呼ばれる傾斜に突き出した清水の舞台。高さ約13m、4F建てのビルほどの高さ

宝亀9(778)年に延鎮上人が開創してから1240年以上もの間、この地を訪れる人たちを見守ってきた清水寺。これまで、勢力争いに巻き込まれて焼き討ちにあう、応仁の乱で全焼するなど、災難によって焼失すること10回以上。苦難にあうたびお寺と民衆が心をひとつに再興してきたという、歴史の上に現在の姿がある。

張り替えによって舞台板は新しい檜板に。高欄に設けられた擬宝珠は江戸時代に作られたもの

焼失のたびに運び出されたと伝わる御本尊は、生きとし生けるものすべての求めに応じ、そのお姿を変えて救いの手を差しのべてくださる十一面千手観音像。秘仏であるため通常は本堂の厨子の扉は閉ざされ、直接お目にかかれるのは33年に一度、次は2033年のこと。それまでは、本尊を模した御前立(おまえだち)でそのお姿を拝見できる。「本堂で手を合わせることで、日常にはない気付きを感じていただきたい。境内にいるわずかな時間、スマートフォンを手放すのもいいでしょう。そうすることで自分の心と静かに向き合え、鈍った感覚が澄んでいくと思います」とお教えくださったのは、大西皓久さん。自然の中に佇む清水寺を巡って得た安らぎが心の濁りを消し、あるがままの自分を思い出させてくれるはずだ。

清水寺 きよみずでら
京都市東山区清水1-294
075-551-1234
6:00~18:00
全席禁煙 完全個室有 駐車場無
https://www. kiyomizudera.or.jp/
拝観料/400円