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写真右:片岡愛之助、左:尾上右近
人気漫画『ルパン三世』(原作:モンキー・パンチ)が、新作歌舞伎として2023年12月に[新橋演舞場]で上演され、大きな話題に。この初演から約2年、ついに[南座]にやってくる!出演者には、流白浪燦星(ルパン三世)役の片岡愛之助、石川五右衛門(石川五ェ門)役の尾上右近、次元大介役の市川笑三郎、峰不二子役の市川笑也、銭形刑部(銭形警部)役の市川中車が名を連ねる。
公演に先立ち、片岡愛之助さんと尾上右近さんが7月に京都・岡崎で取材会を行った。
愛之助:今回、『ルパン三世』、つまり“ルパン歌舞伎”を、[南座]でお届けできることになり、本当に嬉しく思っています。前回の初演は試行錯誤の連続でした。反省点もたくさんあり、「次にやるときはこうしたい」と思っていたことを、今回なるべく反映できるように、いろいろと見直しています。そして今回は、右近さんが五右衛門役として出演してくれることになりました。前回もご一緒していましたが、今回はまたひと味違った形で登場してくださるので、気心の知れた仲間たちと一丸となって、京都を盛り上げていきたいと思っています。
『流白浪燦星』のお話をいただいたときは、本当に嬉しくて、「やった!」と思いました。でもすぐに、「これ、本当に歌舞伎に落とし込めるのか?」と考え始めて。いろんなアイデアを出し合って、打ち合わせを重ねたのですが、権利元(トムス・エンタテインメント)から「もし、歌舞伎の世界にルパン一味がいたらという設定で大丈夫です」と言っていただいて。これがもう、気持ちをすごく楽にしてくれました(笑)。
しかし、ルパン三世を歌舞伎でやるのは、正直どう演じればいいのか、まったく見当がつきませんでした。私はものまね芸人でもありませんし、完全に“寄せる”のも違うし、かといって普通の歌舞伎のようにセリフを話すだけでは、名前だけの“ルパン”になってしまう。なので、初めの稽古ではむしろ、周りのみんながどれだけ寄せてくるのか、どう演じてくるのかを見ながら、自分の立ち位置を探っていきました。
最終的にはバランスを取りながら、自分なりの“歌舞伎の中のルパン三世”を作っていきましたが、稽古中は本当に不安で。初日が開くまで、「これ、面白いのかな?お客さんに伝わるのかな?」と不安しかなくて。新作ということもあり、まったく予想がつかない。しかも、あの人気作ですから、イメージを壊すわけにはいかない。“歌舞伎のルパン三世”として成立しなければならないというプレッシャーは、ものすごく大きかったです。でも、いざ幕が開いて、「ルパ〜ン三世」とセリフを言った瞬間に、お客さんが盛り上がってくださったんです。冒頭の立廻りでも、すごく歓声をいただいて。「あ、これはいける」と、光が見えた瞬間でした。
右近:前回もこの“ルパン歌舞伎”に出演させていただきましたが、今回、またこの作品に参加できることを本当に嬉しく思っています。
これまでいくつかの新作歌舞伎に出演してきましたが、この“ルパン”という人気作品を歌舞伎化するというのは、大きな挑戦だと思っています。そんな作品に関わらせていただけるのは光栄ですし、皆さんに楽しんでいただきたいという気持ちでいっぱいです。
前回は別の役で出演していましたが、今回は松也さんが演じていた五右衛門を私が引き継ぐ形になります。役どころとしても、さらに舞台を盛り上げていけるような存在になれたらと思っていますし、京都が舞台の作品でもありますので、その“ご当地感”も含めて、京都らしさを感じてもらいながら、舞台全体を一層盛り上げていきたいと思っています。
松也さんが五右衛門をどう作っていったかは、稽古場で間近に見ていまして、役作りをリアルタイムで見られたというのは貴重な経験でした。古典の稽古と違って、新作では稽古の回数も多い。その中で、作品をどう立ち上げていくか、心の動きをどう表現するか、丁寧に話し合いながら作っていく過程をしっかり見させてもらいました。まさかその時は、自分が次に五右衛門を演じることになるなんて思ってもいなかったんですが、そうして積み上げてきたものをベースに、私なりの表現も加えていけたらと思っています。台本を読みながら、「ここはもう少し膨らませたい」と思った部分や、原作のエッセンスで取り入れたい要素もありますので、共演者の皆さんや演出の方々と相談しながら、形にしていくつもりです。
歌舞伎の世界では、「石川五右衛門=歌舞伎」という印象がありますが、世間一般では「ルパンの五ェ門」の方が知られていまして、子どもの頃から、そのギャップに少し不思議さを感じていました。だからこそ、今回その役を自分が演じるというのは、とても感慨深いです。ですが、みなさんが知っているキャラクターを演じるというのは、いつもの古典の役とはまた違った責任感があります。古典では、先人たちが積み重ねてきた役を受け継ぐ重みがありますが、今回はそれに加えて、「観客がどう受け止めるか」という、より直接的なプレッシャーを感じています。その“純度の高い緊張感”というのは、やはり新作ならではだなと思います。でもだからこそ、あえて飛び込んでいきたいという気持ちにもなりますし、自分なりの信じる道を突き進まなければ、お客さまには伝わらないと思うんです。どこかで迷いながら演じてしまっては、お客さまの心は動かせない。だからこそ、「こうだ」と信じる道をまっすぐに進んでいきたいと思います。
愛之助さんが「ケンケン(右近)ならではの五右衛門ができると思いますので、楽しみにしていてください」と伝えると、「まあ、一応ビジュアルは僕の方が五右衛門顔なので(笑)」と右近さん。会場は大きな笑いに包まれた。終始楽しく会見を進める二人は息もピッタリ。
記者から「不二子ちゃんとのやりとりは?」と聞かれ、「いつも通り、皆様のご想像の通りだと思います」と期待は裏切らない様子。「ルパンの作品には、義理人情の世界があり、すごく歌舞伎と似通ったところがたくさんあります。やってから気づいたんですが、人間の関係性など実はすごく歌舞伎にしやすい作品だなと思いました」と、原作の魅力もそのまま伝わる歌舞伎になっている。
また、公開中の映画『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』でムオム役を演じる愛之助さんは、「今回、ムオムを歌舞伎作品でも出したい」と小池監督に話したところ、「嬉しいです」と言ってもらえたと笑顔を見せ、「どうせやるなら僕やった方がいいかなと思うので2役やりたい。台本に書いて欲しいと交渉しています(笑)」と、ワクワクしている様子。どうなるかは完成した舞台を見てのお楽しみ。
物語は、流白浪燦星(ルパン三世)と次元大介が、国宝級のお宝を狙うことから始まる。だが、それを手に入れるには石川五右衛門(石川五ェ門)が持っている宝剣が必要だった。そこに、何か企んでいる峰不二子や、流白浪の因縁のライバル・銭形刑部(銭形警部)も、流白浪と五右衛門らを追いかけてやってくるのだがーー。
コミカルで親しみやすく、ルパン三世のテーマ曲を和楽器で演奏したり、本水を使った演出、歌舞伎のパロディが使われたりと、歌舞伎に詳しくても、詳しくなくても楽しめるとあって人気を博したこの舞台。この秋、[南座]でルパン一味に出会える貴重なチャンス。お見逃しなく!
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