
[2025] For a boost to your luck! Kyoto and Shiga, recommended by the ...
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日本三大祭の一つであり、1000年以上の歴史を持つ京都の祇園祭。毎年7月から1ヶ月間にわたってさまざまな祭事が行われます。なかでも多くの人で賑わう宵山の期間には、疫病・災難除けのお守りであるちまきを授かることができるんです。そこで今回は、ちまきの販売情報や各山鉾の由来をご紹介。ちまき以外の授与品も併せて取り上げるので、宵山に出掛ける際の参考にしてみて。 (TEXT/紫原もこ、PHOTO/増田えみ、EDIT/田村実季)
祇園祭の期間に授与される「ちまき」は、笹の葉で作られた疫病・災難除けのお守りのこと。
その由来は、[八坂神社]の主祭神である素戔嗚尊(すさのをのみこと)にまつわるお話にあります。素戔嗚尊が旅の途中で一夜の宿を求めた際に、蘇民将来(そみんしょうらい)という人が貧しいながらも手厚くもてなしました。温かな心遣いに感動した素戔嗚尊は、「茅の輪を腰につけておけば蘇民将来の子孫として疫病から守る」と約束します。目印となった茅の輪は茅(ち)を束ねて巻いて作ることから「茅巻」、転じて「粽(ちまき)」と称されるようになりました。束状のちまきには「蘇民将来子孫也」と記された護符が付いています。
京都ではちまきを住居の玄関に吊るして無病息災を祈願し、1年後に[八坂神社]や授かった山鉾に返納するのが習わしです。
ちまきは、祇園祭の宵山期間中に各山鉾の町会所で授与されるのが通例。宵山とは、7月17日の前祭(さきまつり)と7月24日の後祭(あとまつり)に行われる山鉾巡行の3日前・前々日・前日にあたる3日間。なお、ちまきの授与場所や期間、時間については変更となる可能性があるのでご注意を。
山鉾の中で最も早く、応仁の乱よりも以前に創建されたと伝わる[長刀鉾]。三条小鍛冶宗近が娘の病気平癒を祈願して[八坂神社]に奉納した大長刀を鉾頭に掲げたのが始まり。古来、くじ取らずの鉾として毎年前祭の山鉾巡行で先頭に立つ。現在では生稚児が乗る唯一の鉾であり、稚児によるしめ縄切りは巡行における見どころのひとつ。疫病邪悪を祓うものと信じられてきた長刀にあやかり、ちまきを飾って厄除けのご利益を授かろう。
Name of the float: Naginataboko
授与場所/長刀鉾保存会町会所
授与期間/7月13日(日)~16日(水) ※直接授与の規定本数に達し次第終了
授与価格/1200円
[月鉾]は三日月を掲げ、天王座に月読尊(つくよみのみこと)を祀ることからその名で呼ばれるようになった。月読尊は夜を支配するとともに水徳の神でもあり、月と水に関連する装飾品が多いという。18金で作られた鉾頭の三日月をはじめ、左甚五郎作とされるウサギの彫り物や円山応挙の屋根裏絵画など、優れた工芸装飾が随所に。紅白の紙で飾られたちまきからも「動く美術館」と讃えられる華やかな鉾の様子が伝わってくる。
山鉾名/月鉾(つきほこ)
授与場所/月鉾町会所
授与期間/7月13日(日)~16日(水)
授与価格/1000円
[菊水鉾]の名前は室町時代に町内にあったという井戸・菊水井に由来する。幕末の1864年に兵火で焼失するも、1953(昭和28)年に再興された。鉾頭には金色に輝く透かし彫りの十六辨菊華(じゅうろくべんきくか)。能装束で舞姿をした稚児人形の菊丸は、菊の露を飲んで700歳もの長寿を保ったという謡曲の枕慈童(まくらじどう)を表している。厄除けのちまきを授かる際には、町衆の熱意で蘇った“昭和の鉾”の装いもじっくり鑑賞して。
山鉾名/菊水鉾(きくすいほこ)
授与場所/菊水鉾町会所
授与期間/7月13日(日)~16日(水)
授与価格/1500円(拝観券付)
くじ取らずの鉾として[長刀鉾]に次ぐ鉾二番を担い、全体では5番目に巡行する[函谷鉾]。1788年に天明の大火で焼失した後、1839(天保10)年に50年ぶりに復興されて現在に至る。中国の戦国時代、斉の孟嘗君(もうしょうくん)が鶏の鳴き声を真似た食客のおかげで函谷関を脱出できたという故事に基づいて命名。真木なかほどの天王座には孟嘗君を祀り、その下に雌雄の鶏をそえる。厄除けのちまきを入れる外袋には鉾の全体図が描かれており、堂々とした佇まいに感動。
山鉾名/函谷鉾(かんこぼこ)
授与場所/函谷鉾町会所
授与期間/7月13日(日)~16日(水)
授与価格/1500円
平安時代の貴族・平井保昌(やすまさ)の人形を御神体とする[保昌山]。その姿は想い人である和泉式部の願いを叶えるために夜の宮中に忍び込み、紫宸殿の紅梅を一枝手折った物語になぞらえているという。明治初年までは「花盗人山(はなぬすびとやま)」とも呼ばれて親しまれてきた。厄除けのちまきにも、ロマンチックな古の恋を物語る梅の花が添えられている。
山鉾名/保昌山(ほうしょうやま)
授与場所/保昌山町会所
授与期間/7月13日(日)~17日(木)予定
授与価格/1000円
江戸時代に民間信仰として人気を集めた修験道(しゅうげんどう)・山伏の姿をした御神体が名前の由来となった[山伏山]。天台宗の僧・浄蔵貴所(じょうぞうきしょ)を祀り、巡行の数日前には[八坂神社]の清祓や[聖護院]の山伏たちによる護摩焚きが行われることから神仏分離以前の様子が垣間見れる。会所に訪れた際には、奥に設置された茅の輪もお見逃しなく。厄除けのちまきと一緒にミニサイズの茅の輪をいただけるのもうれしい。
山鉾名/山伏山(やまぶしやま)
授与場所/山伏山町会所
授与期間/7月14日(月)~16日(水)
授与価格/1200円
前祭巡行の最後を飾る[船鉾]。神功皇后をめぐる説話によって鉾全体を船形にし、“出陣の船鉾”とも称される。屋形内に安置された御神体は、臨月にもかかわらず男装して出征する神功皇后の御姿だ。巡行後には、御神体に巻かれた御腹帯が安産のお守りとして授与される。ちまきの袴紙には、鉾の由来を物語るようにうねる波の模様があしらわれている。
山鉾名/船鉾(ふねほこ)
授与場所/船鉾町会所
授与期間/7月13日(日)~16日(水)
授与価格/1000円
龍門の激流を登りきった鯉は龍になるという、登竜門の語源としても有名な中国の故事をもとにした[鯉山]。跳躍しながら滝を登る勇ましい様子を象った木彫りの鯉は、江戸時代の名工・左甚五郎の作と伝わる。重要文化財に指定されている16世紀のベルギー製タペストリーなど、貴重な懸装品にも注目。厄除けのちまきを入れる袋や袴紙(はかまがみ)、絵馬に描かれた力強い鯉の姿から、どんな難関も突破する勇気をもらって。
山鉾名/鯉山(こいやま)
授与場所/鯉山町会所
授与期間/7月21日(月・祝)~23日(水)
授与価格/1000円
「祇園社記」によると1441(嘉吉元)年の建立と記される[大船鉾]。前祭の[船鉾]が神功皇后の出陣を表しているのに対し、こちらは戦に勝ち凱旋する船。御神体の神功皇后も鎧を脱いだ狩衣姿だ。2014(平成26)年に150年ぶりに巡行に復帰して以降、くじ取らずで後祭の殿(しんがり)をつとめる。懸装品に龍が多く用いられていることから、ちまきの袴紙にも龍を配置。天の瑞雲、地の青海波との間を翔る龍には魔除けの意味が込められているという。
山鉾名/大船鉾(おおふねほこ)
授与場所/四条町大船鉾保存会会所
授与期間/7月13日(日)~16日(水)、7月20日(日)~23日(水) ※総授与数終わり次第終了
授与価格/1000円
[郭巨山]の「手ぬぐい」
中国の史話「二十四孝」に登場する郭巨の故事を由来とする[郭巨山]。「釜掘り山」の名でも親しまれ、金運開運のご利益があるといわれる。郭巨が鍬で金の釜を掘り当てたエピソードにちなみ、鍬と釜をモチーフにした授与品が多い。職人により注染(ちゅうせん)という伝統技法で染められた手ぬぐいには複数のデザインがあるので、お気に入りを探してみて。
Name of the float: Kakko-yama (Mt. Kakkyo)
授与場所/郭巨山町会所、御山横テント
授与期間/7月14日(月)〜16日(水)
授与価格/1200円
[鷹山]の「犬みくじ」
「鷹つかい山」として応仁の乱以前より巡行していた由緒ある[鷹山]。1826(文政9)年の巡行で大風雨により大破して以降は休み山となるも、宵山の“居祭り”で歴史を繋いできた。2022(令和4)年、196年ぶりに後祭の巡行に復帰。愛らしい表情の犬みくじは3体の御神体のうち犬飼にちなんだもので、この他に鷹とちまきをモチーフにしたおみくじも。どれか1つを選ぶも良し、3種類すべて引いてみるのも楽しい。
山鉾名/鷹山(たかやま)
授与場所/鷹山町会所
授与期間/7月21日(月・祝)~23日(水)
授与価格/700円
[白楽天山]の「合格手形」
唐の詩人・白楽天と老松の上に住む道林禅師が仏法について問答を交わす場面を表した[白楽天山]。道林禅師の答えに感服した白楽天の求道心にあやかり、学問成就や合格祈願のご利益があるとされる。なかでも授与品の合格手形は受験のお守りにぴったり。手形の裏面には山の絵が描かれており、陰ながら勉学に励む人を応援しているかのよう。
山鉾名/白楽天山(はくらくてんやま)
授与場所/白楽天山町会所
授与期間/7月14日(月)〜16日(水)
授与価格/1000円
[浄妙山]の「勝飴」
[浄妙山]の由来は「平家物語」に記された宇治川合戦の一節。「橋合戦」の先陣争いで、若い一来法師が武勇勝る筒井浄妙坊の頭に手をついて飛び越える場面を切り取っている。山では御神体同士を木片の楔で繋ぎ、アクロバティックな所作を見事に表現。その躍動感溢れる姿は、授与品の勝飴を飾るイラストでも見ることができる。[八坂神社]のお祓いを受けた紅白2種類の飴を美味しくいただくとともに、勝運のご利益にあやかりたい。
山鉾名/浄妙山(じょうみょうやま)
授与場所/浄妙山飾り席前売店
授与期間/7月21日(月・祝)~23日(水)
授与価格/700円
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