
『祇園祭・山鉾巡行』を楽しむための初心者ガイド
日本三大祭の一つであり、1000年以上の歴史を持つ京都の祇園祭。毎年7月から1ヶ月間にわたってさまざまな祭事が行われます。なかでも多くの人で賑わう宵山の期間には、疫病・災難除けのお守りであるちまきを授かることができるんです。そこで今回は、ちまきの販売情報や各山鉾の由来をご紹介。ちまき以外の授与品も併せて取り上げるので、宵山に出掛ける際の参考にしてみて。 (TEXT/紫原もこ、PHOTO/増田えみ、EDIT/田村実季)
[菊水鉾]の名前は室町時代に町内にあったという井戸・菊水井に由来する。幕末の1864年に兵火で焼失するも、1953(昭和28)年に再興された。鉾頭には金色に輝く透かし彫りの十六辨菊華(じゅうろくべんきくか)。能装束で舞姿をした稚児人形の菊丸は、菊の露を飲んで700歳もの長寿を保ったという謡曲の枕慈童(まくらじどう)を表している。厄除けのちまきを授かる際には、町衆の熱意で蘇った“昭和の鉾”の装いもじっくり鑑賞して。
山鉾名/菊水鉾(きくすいほこ)
授与場所/菊水鉾町会所
授与期間/7月13日(月)~16日(木)
授与価格/1500円(拝観券付)
平安時代の貴族・平井保昌(やすまさ)の人形を御神体とする[保昌山]。その姿は想い人である和泉式部の願いを叶えるために夜の宮中に忍び込み、紫宸殿の紅梅を一枝手折った物語になぞらえているという。明治初年までは「花盗人山(はなぬすびとやま)」とも呼ばれて親しまれてきた。厄除けのちまきにも、ロマンチックないにしえの恋を物語る梅の花が添えられている。
山鉾名/保昌山(ほうしょうやま)
授与場所/保昌山町会所
授与期間/7月13日(月)~17日(金)予定
授与価格/1200円
江戸時代に民間信仰として人気を集めた修験道(しゅうげんどう)・山伏の姿をした御神体が名前の由来となった[山伏山]。天台宗の僧・浄蔵貴所(じょうぞうきしょ)を祀り、巡行の数日前には[八坂神社]の清祓や[聖護院]の山伏たちによる護摩焚きが行われることから神仏分離以前の様子が垣間見れる。会所に訪れた際には、奥に設置された茅の輪もお見逃しなく。厄除けのちまきと一緒にミニサイズの茅の輪をいただけるのもうれしい。
山鉾名/山伏山(やまぶしやま)
授与場所/山伏山町会所
授与期間/7月14日(火)~16日(木)
授与価格/1200円
前祭巡行の最後を飾る[船鉾]。神功皇后をめぐる説話によって鉾全体を船形にし、“出陣の船鉾”とも称される。屋形内に安置された御神体は、臨月にもかかわらず男装して出征する神功皇后の御姿だ。巡行後には、御神体に巻かれた御腹帯が安産のお守りとして授与される。ちまきの袴紙には、鉾の由来を物語るようにうねる波の模様があしらわれている。
山鉾名/船鉾(ふねほこ)
授与場所/船鉾町会所
授与期間/7月13日(月)~16日(木)
授与価格/1000円
龍門の激流を登りきった鯉は龍になるという、登龍門の語源としても有名な中国の故事をもとにした[鯉山]。跳躍しながら滝を登る勇ましい様子を象った木彫りの鯉は、江戸時代の名工・左甚五郎の作と伝わる。重要文化財に指定されている16世紀のベルギー製タペストリーなど、貴重な懸装品にも注目。厄除けのちまきを入れる袋や袴紙(はかまがみ)、絵馬に描かれた力強い鯉の姿から、どんな難関も突破する勇気をもらって。
山鉾名/鯉山(こいやま)
授与場所/鯉山町会所
授与期間/7月21日(火)~23日(木)
授与価格/1000円
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