
[旧京都新聞本社ビル]に日本初進出のホテルブランド...
森見登美彦著『有頂天家族』は京都に暮らす狸の家族を描いた小説。それを原作としたTVアニメ第1期が放送されて2023年で10年。今年は周年イヤーとして京都市各地でもコラボイベントが実施されるなど、盛り上がりを見せています。今回は作中に数多く登場する京都のスポットをアニメの場面写と、実際の写真で紹介。作品の魅力とともに振り返り、主人公の矢三郎がところ狭しと駆け回った京都の街を狸になった気持ちで巡ってみて。
(TEXT/面白きことは良きことなり、 EDIT/田村 実季)
下鴨家の生活圏である出町柳エリアに佇む[そば処司津屋]は、作中では「そば処竹林亭」として登場している。店の外観から店内の細かな備品まで、アニメで描かれているものとほとんど一致しており、作品の世界に入り込んだような気分を味わえる。有名観光名所とは異なる、矢三郎たちの普段の生活の雰囲気が感じられる。
出町柳桝形商店街の向かいにある蕎麦処。白い暖簾が店の目印
地域の人々から愛されてきた店に、作品がきっかけで新たな客が訪れるようになった
玉子丼900円。お吸い物と漬け物付き
老人に化けた矢三郎も食していた玉子丼は、現在も蕎麦と並ぶ人気メニュー。鰹と昆布から作られる蕎麦だしをふんだんに利かせた、ごくシンプルな味付けを守っている。国内のアニメファンはもちろん、『有頂天家族』がきっかけで店を知った海外の旅行客も多く訪れるという。
狸たちの行きつけのバーで「朱硝子」の名前で度々登場。作中では狸が人間に化けて経営しているという設定になっている。店の名前や店内の構造は実際とは異なる点が多いが、落ち着いた店の雰囲気は実在する[BARノスタルジア]そのもの。自らの死を受け入れた矢三郎たちの父・総一郎が赤玉先生と最期の酒を酌み交わすシーンで強い印象を残している。
ビルの地下にあり、河原町通に面していながらも静かな時間が過ごせる
作品がきっかけで店の常連になった来店客が後を絶たない、森見登美彦先生のファン間では有名な聖地。森見先生の直筆メッセージや、ファンの交流ノートがその証拠。『夜は短し歩けよ乙女』にも登場するドリンクメニュー・偽電気ブランは甘すぎない飲みやすさで、現実と幻想が絶妙に入り交じった「森見ワールド」を存分に味わうことができる。
森見先生が訪れた際に綴られたメッセージ。ファンとのつながりの場でもある
偽電気ブラン1000円。他にもキャラクターをイメージしたドリンクも振る舞われている
矢三郎の師匠でもある天狗の赤玉先生は、神通力を失い飛ぶことすらできない。そんな彼が恋心を燃やしている弁天に会おうと、逢瀬の場所に指定した場所が祇園のランドマークともいえる[南座]だ。正面のレストランから[南座]の屋根に軽やかに飛び移る弁天と、彼女に会おうと必死で屋根にしがみつく赤玉先生の切ない光景が浮かんでくる。
[南座]は江戸時代初期から続く日本最古の歴史を持つ劇場で、歌舞伎などの伝統的な古典芸能を始め、ミュージカルやダンスなど多彩な演目が行われており、魅力的なエンターテインメントを発信し続けている。劇場内に展開していたレストランが、観劇目的以外の人も利用できるうどん専門店[京都南座 なだ万茶屋]として今年4月にオープンするなど、地元の人に昔から愛されている。
[南座]
弁天が所属する美食家の集い「金曜倶楽部」の宴会場所として登場。鴨川を挟んだ対岸の土手から、矢三郎が『平家物語』の那須与一よろしく矢文を放ち、弁天の扇に命中させるという風流なシーンが印象的だ。
和食、イタリアン、カフェなどさまざまな飲食店に納涼床が設けられている
川風で涼みながら食事を楽しめるとあって、京都の夏の風物詩となっている川床。貴船や高尾にある川床は“かわどこ”と呼ばれるが、鴨川の納涼床は、建物の床板から拡張された席という意味で“ゆか”と呼ばれている。鴨川では、鴨川に面した二条通から五条通の間にある飲食店が、夏季限定で設ける木組みの宴席が立ち並び、多くの人が訪れる。
1期のテレビ放送から10年の節目にあたり、「有頂天家族の日」という記念日を制定し、この先も末永く愛される作品となるよう、舞台である京都を通して10周年をお祝いするプロジェクトが行われている。昨年にはTVアニメ「有頂天家族」放送10周年~聖地・京都から作品への愛を届けよう!~と題したクラウドファンディングを実施。目標金額の500万円を突破し、約893万円の支援が集まった。
今年は京都市内の各地でラッピング電車の運行や、スタンプラリー、グッズ販売など、さまざまなコラボイベントが盛りだくさんなので、ここでしか手に入らない記念グッズを、この機会に手に入れよう!
車体の側面に下鴨家の四兄弟と弁天の描き下ろしイラストがあしらわれている
叡山電車では車体を描きおろしビジュアルで装飾したラッピング車両が運行中。また、鞍馬駅に保存されているデナ21型車両が、期間限定で矢二郎が化けた「偽叡山電車」に姿を変えている。
矢二郎の「偽叡山電車」は下鴨家の偉大なる父・総一郎が好んで乗っていた
また、京都市内に配置された5つのポイントを回り、すべてのスタンプを集めると限定クリアファイルがもらえるスタンプラリーも開催中。スタンプポイントに設置されているスタンプラリーシートを手に入れて、参加してみて。
さらに10周年記念の描き下ろしビジュアルを使用したグッズが、[アニメイト京都]、[下鴨神社]授与所ほかにて発売中。通販での購入も可能。
購入はこちら
おふきmini1100円(左上)、トートバッグ 2750円(右上)、あぶらとり紙 440円(左下)、アクリルスタンド各1650円(右下)
アニメの放送から10年が経った今なお、多くのファンから愛され続けている『有頂天家族』。いつの世も変わらない家族の愛の物語に思いを馳せながら、新たな京都の魅力を発見してみては。
TVアニメ『有頂天家族』Blu-ray BOX好評発売中
発売・発売元:バンダイナムコフィルムワークス
各種配信サイトにて好評配信中
©森見登美彦・幻冬舎/「有頂天家族」製作委員会
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