2023年6月25日（日）まで、［京都文化博物館］にて『大名茶人 織田有楽斎』が開催されている。
有楽斎こと織田長益は1547（天文16）年、織田信秀の子、信長の弟として誕生。信長、秀吉、家康のもと、武将として活躍し、晩年には京都・建仁寺の塔頭である正伝院を再興、隠棲。近代化の中で寺名を改めつつ、正伝永源院には現在も有楽斎ゆかりの文化財が数多く伝来する。織田、豊臣、徳川の３天下人に仕えて時流を乗り切り、75歳までの長い人生を「有楽斎」として京に隠棲した彼の心中はどのような思いだったのか。戦乱を生き延びた彼の美意識は現代の茶道に息づき、規範とされている。
有楽斎の四百年遠忌にあたり、正伝永源院に伝わる文化財を再度調査。ここで得られた知見をもとに、織田有楽斎という人物を今一度捉え直す。