田丸みゆき先生

教えてくれたのは...京菓匠[笹屋伊織]十代目女将 田丸みゆきさん

大手証券会社のカウンターレディ、中学校の講師を経て、1716年創業の[笹屋伊織]十代目に嫁ぐ。女将の実務のみならず講演やコラム執筆、京都おもてなし大使など多方面で活躍中。大丸京都店地下1F[京都イオリカフェ]で開催される「女将のおもてなし講座」も大好評。2016年秋、初の著書となる『愛される所作』を出版。

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京都で発展した理由

京菓子イメージ画像
京菓子イメージ画像(笹屋伊織 公式サイトより)

京都の和菓子="京菓子"が発展したポイントは大きくわけて4つ。1つ目は、七五三のお祝いには千歳飴…というような儀式のためにお菓子を使う寺院・神社が多数あること。2つ目は、美的センスが高い公家社会によって、優れた職人がたくさん育ったこと。3つ目はお茶菓子が欠かせない茶道発祥の地であること。そして4つ目に丹波の大納言小豆や滋賀の近江米、奈良の吉野葛など最高級の素材が近隣で採れたこと、が考えられます。

みゆき先生 VOICE

菓子の前に地名が付くのは、全国でも京都だけ。京菓子は別格なのです。

同じ材料で表現は∞

きんとん
同じ材料を使ったきんとん。季節によって表情を変える

旬のフルーツを上手に取り入れて季節を表現する洋菓子に比べて、京菓子の材料はいたってシンプル。豆類、米類、砂糖、寒天といったものが主たる材料です。材料自体に季節感がある訳ではないのに四季を感じられるのは、秀逸な見た目によるものでしょう。同じ材料を使ったきんとんでも、春にはグリーンので菜の花を、秋には朱色で紅葉を巧みに表現することができます。味わう前に、まず目で愛でるのが京菓子の特徴です。

みゆき先生 VOICE

桜が満開の頃に、桜そのものを象った生菓子は無粋。少し先の季節のものを取り入れます。

難しいマナーがある?

コーヒーのイメージカット
自慢のコーヒーと上生菓子のマッチングも面白い(笹屋伊織 公式サイトより)

京菓子、それも上生菓子でおもてなしする場合、難しいマナーがあるのでは?と躊躇される人もおありでしょう。お茶会では皆で同じ種類のお菓子をいただくのが決まりごとですが、自宅でのおもてなしなら多彩な色や形があった方が目にも華やか。また、添える飲み物もお抹茶にこだわる必要はありません。暑い日なら冷えた麦茶、時には自慢のコーヒーとのマッチングも面白いもの。お客さまが喜んでくださることが最優先、スタイルは自由で良いと思います。一方、もし自分がもてなされる側になった場合、バッグに懐紙を持参していくと便利ですよ。器の汚れをさりげなく拭いたり、残したお菓子を包んだり。パーティーなどではカナッペをのせて器の代わり、グラスの下に敷いてコースターの代わりに使えて、とても重宝しています。軽くて優れた京おんなのマナー小物、おすすめです。

Let's Try! 竹筒入・水羊かんのおもてなし&スマートな食べ方

竹筒入・水羊かん
お客さまへのおもてなしはこのような状態で

① 紐とともに外した笹を懐紙代わりに器の上に広げる。器を汚すことなくいただけるので、とってもスマート。黒文字(お菓子を食べる菓子切りのこと。上記写真のお菓子の手前)を添えるのを忘れないで。

② 竹筒の底をキリで穴を開けて、上下にゆすると穴から空気が入り羊かんが出てきます。ここでは出しすぎに注意。

③ 一度に出さず2〜3センチほどカットしては食べる、そしてまた出す…というのを繰り返すと上品な印象に。

④ 食べ終えたら横向きの葉っぱをまず中心で折り、それを上下1/3ほどにまた折り、紐でくくり竹筒のそばに添える。(黒文字と笹を丈の中に入れるのはあまり美しくありません)

ご馳走様の様子
ご馳走さまのサイン

みゆき先生 VOICE

お客さまへもてなす時、まずはお菓子をお客さまの前へ、続いて、お客様の右手に飲み物をお出ししましょう。

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