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伝統の技、技術をまもり、
未来へつむぐ
京都市内から湖東へ車で約1時間15分。愛荘町を含む滋賀の湖東地域は室町時代から続く麻織物の産地。
職人たちが丁寧に仕上げた「近江上布」は知れば知るほど、手間ひまかけたからこその魅力があります。
滋賀県愛荘町に息づく
「近江上布」とは?
滋賀の湖東地域は、室町時代から続く麻織物の産地。古くは「高宮布」と呼ばれ、
特に江戸時代には将軍家へも献上される最高級の麻織物として名を馳せました。
現在は、高宮布の伝統を守りながらも新しい技術やデザインを取り入れた近江上布として、
清水の豊かな愛荘町を中心に生産されています。
原料や製造方法によって種類が異なりますが、絣と生平に大別され、
どちらも近江上布として国の伝統的工芸品に指定されています。
「近江上布」のこだわり
1絣模様を生む、先染め
近江上布の絣(かすり)は、手作業で糸に模様を入れる先染めで作られます。染めは、櫛押し捺染、型紙捺染の2種類。模様の出し方に、織り手の芸術性が垣間見られることも。
2手間と時間を惜しまない、手積み
近江上布の生平には手積糸が使われます。手積みは麻の繊維を手で細かく裂き、結び目を作らずに繋いでいく技術で、多くの手間と時間がかかります。また生平は、地機と呼ばれる、非常に原始的かつ希少な織り機で織られます。
3風合いを最高にする、仕上加工
仕上げ加工は、縫製のしやすさにもつながり、最終的な製品の出来栄えに大きく影響します。織り上がった麻織物は、あらゆる麻布製品に対応する技術と経験をもった整理工場が、品質、風合い、質感を最高の状態に仕上げます。
今をいきる「近江上布」
伝統を次代へ継承するため、産地では技術者を育成すると同時に、近江上布の魅力を発信するための取り組みを行っています。
「伝統産業会館」では機織りなどの体験ができ、併設のショップで日用品や小物を気軽に購入できます。
愛荘乃麻
2018年3月17(土)・18日(日)
10:00〜17:00
近江上布伝統産業会館
(滋賀県愛知郡愛荘町愛知川13-7)
毎年人気の新作麻織物発表会イベント「愛荘乃麻」。今回は近江上布の染色技術を活かし、シャリ感と光沢があり程よい色合いに仕上げた”苧麻布(ラミー)Aishoasaco”、さらに肌触り良い柔らかな手触りで、高宮布の流れを汲む”大麻布(ヘンプ)aishoasamalu”の2つが登場。その他、職人たちが丁寧に手織りした近江麻布、使い心地のいい近江の麻や近江ちぢみの展示・販売、麻に親しむワークショップや講演会も。手間と時間をかけて仕上げられた『近江上布』の良さにふれ合ってみて。
手間暇惜しまない、愛荘町の技術
「近江上布」に
ふれ合ってみよう
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※こちらのページは「近江上布伝統産業会館」のスポンサーのもと、公開しております。
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