コロナがテイクアウトを再開するきっかけに

洋食屋[キッチンパパ]の店主・大米勝さん
洋食屋[キッチンパパ]の店主・大米勝さん

千本通りから上立売通りを少し東、安政3(1856)年から続く老舗米問屋[大米米穀店]の奥に、地元で愛され続ける洋食屋[キッチンパパ]があります。「毎日通える店」を目指して、炊き立てごはんとハンバーグを看板メニューに、約25年前にオープンしました

大米さん:平成8年にオープンして以来、お客様は地元の方がほとんどです。新型コロナウイルス感染症の流行当初は無理のない範囲で営業していましたが、その後、4月から6月初旬まで休ませていただきました。コロナは、いろいろと考えさせられることが多くて、止めていたテイクアウトを再開するきっかけにもなりました。もともと『持ち帰りで食べたい』という常連の方々の声はありましたし、今は電話予約で受け付けています。

地元の危機は、私たち住民で支える!

「#上京エール飯」の発起人であり実行委員の菅真継さん
「#上京エール飯」の発起人であり実行委員の菅真継さん

アパレル会社を経営する菅真継さんは、上京区・北野天満宮近くの商店街で生まれ育ち、現在も同じ区内に住んでいます。シャッターを下ろす店が増える地元の街を見るにつれて、「これではいけない」と思い、上京区の魅力を多くの方に知ってもらおうと一大決心。回遊型イベントを行う「まるごと美術館」をスタートし、区内の寺院や神社、町家を活用した地域活性化に取り組んでいます。

菅さん:緊急事態宣言以降、お客様が飲食店へ行けず、衛生面に気をつけているお店でも自粛休業を余儀なくされましたよね。その際、テイクアウトを始めている店があるのに知らなかったことに気づき、「#上京エール飯」というWebサイトを立ち上げました。運営側の投稿だけではなく、現在は一般の方々の投稿も盛り上がっています。地元を支えたいというお互いの気持ちが重なり、今では区内60件以上の飲食店が登録されて賑わっています。

“食”を通して、新しい触れ合いを作りたい

注文を受けてから一つ一つ丁寧に作られる[キッチンパパ]のテイクアウト
注文を受けてから一つ一つ丁寧に作られる[キッチンパパ]のテイクアウト

地元のことをよく知る菅さんが[キッチンパパ]を知ったのは、「#上京エール飯」を運用している途中、まさに灯台下暗しだったとか。

菅さん:僕たちはデータベースを作成しただけでしたが、1ヶ月で5,000以上のアクセスがあったのは驚きでした。僕自身も上京区の飲食店を一気に知ることができて嬉しかったです。[キッチンパパ]では、家族の分もテイクアウトをさせていただきました。“本日のごはん”として、毎日違う、精米したばかりの炊き立てごはんが食べられることも知れました。本当においしかったです。

大米さん:嬉しいですね。同時に責任も感じます。

菅さん:「#上京エール飯」のおかげで、”食べること”を通して、人との触れ合いも作ることができました。今後、この上京区をどのように盛り上げていくのか、僕自身も今までとは違う角度で考えられるきっかけになってたと思います。

新しい生活様式に合わせた地元とのつながり

ハンバーグ&エビフライ(2尾)790円、ごはん(290g)200円 ※すべて税込
ハンバーグ&エビフライ(2尾)790円、ごはん(290g)200円 ※すべて税込

新型コロナウイルス感染症流行以降、これからの生活スタイルは”新しい生活様式”へと変わっていくと言われています。お二人とも、地元をはじめとする周囲の人々とのつながりを大切にすれば、日々が充実していくと考えているそうです。

大米さん:今後もテイクアウトを続けます。新しい生活様式では、レストランでワイワイというのは、非常に厳しくなるでしょう。お店で召し上がるお客様は少なくなったとしても、いずれかの機会でうちの料理を味わっていただきたいです。地域貢献なんて大げさなことは考えていませんが、私がここで商売を続けていくことが大事だと思っています。

菅さん:その通りです。商売繁盛してもらうのが1番の地域貢献です。利益が出ないから跡継ぎができないという話をよく聞きますが、それでは魅力的な店、残したい店を残せない。お店が減る=その地域の魅力が一つ減る、ということだと思っています。街全体の活性化を図りたいので、ごはん屋さんもお寺もお客さんも、みなさん元気であってほしいです。

ハンバーグ&エビフライ(2尾)790円、ごはん(290g)200円 ※すべて税込
インタビューの舞台となった[キッチンパパ]の店内

キッチンパパ

TEL
075-441-4119
住所
京都市上京区上立売通千本東入ル姥ヶ西町591MAP
営業時間
11:00~14:00(LO.13:30) 17:30〜20:30(LO.19:30)
テイクアウト
[予約受付]10:00〜13:30、17:00〜19:30 [お渡し]11:00〜14:00、17:30〜20:00
定休日
木曜休
Facebook
https://www.facebook.com/kyotokitchenpapa/

「コロナ禍」で見えてきた、
個人と地元地域とのつながりの大切さ

京都市では、新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策が長期化する中、感染拡大防止を第一としつつ、社会経済活動との両立を図るため、「新しい生活スタイル」の普及を促進しています。これらの両立を図るためには、個人だけでは達成できません。地元地域ともつながり、みんなで助け合っていくことが重要だと考えています。

仕事、家族、そして、地域や社会とのつながりを大切にする「真のワーク・ライフ・バランス」を意識していただき、自分たちを取り巻く地元地域の人々とのつながりを構築する。地域コミュニティを活性化して、みんなでこの危機を乗り越えていくことが大切ではないでしょうか。

京都市がすすめる
「真のワーク・ライフ・バランス」とは?

京都市の提唱する「真のワーク・ライフ・バランス」は、仕事と生活の調和に加え、地域・社会への参加・貢献にも重点を置いた考え方です。みなさんの日常で実現できているのか、この機会にチェックリストを試してください。

1つも当てはまらないあなたは要注意!真のワーク・ライフ・バランスのチェックリスト

  • やりがいや充実感を感じながら働いている
  • 働き方について、勤務先においてある程度融通が利く
  • 好きなことをする時間を確保できている
  • 息抜きできる場所がある
  • 地域活動やボランティア活動に参加できている
  • 悩み事などを気軽に相談できる家族や友人・知人がいる
京都市公式 京都style「真のワーク・ライフ・バランス」応援サイト
「真のワーク・ライフ・バランス」実践写真大募集!

※こちらのページは「京都市」のスポンサーのもと、公開しております。

※当サイトに記載の内容は2020年8月時点のものとなります。そのため、予告なく記載されている事項が変更されることがありますので、予めご了承ください。