スパイスの魅力に出合う アジアン料理[ビンタン食堂]

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自家製野菜をふんだんに使った伏見のイタリアン食堂[Necco]の店主・村田さんからの紹介で訪れたのは・・・

※前回の様子はコチラから

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教えてくれたのはこの方!
店主・村田 豊明さん

[イタリア食堂 Necco]

住所/京都市伏見区塩屋町221-1 MAP

営業時間/11:30〜15:00(LO/14:00)、17:30〜22:00(LO/21:30)

定休日/日曜

TEL/075-623-4139

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複雑に絡み合うスパイスがクセになる[ビンタン食堂]です。オススメの理由を[イタリア食堂 Necco]の店主・村田さんにお伺いしました。

 

Q.) [ビンタン食堂]さんを、今回ご紹介してくださった理由を教えてください!

高校、専門学校の同級生でお互いの店を行き来している仲です。辛い物好きとしては[ビンタン食堂]の味はクセになります。

Q.) どんな時に[ビンタン食堂]さんを利用されますか?

休みの日、家族やひとりで利用します。

Q.) おすすめメニューを教えてください!

「日替わりランチ」。
バリ人が作る本場の味が楽しめます。

 

京都大学前、百万遍の交差点から今出川通りを東へ徒歩10分。

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街中から少し離れたこちら。静かでゆっくりとした時間が流れます

カフェが多く立ち並ぶなかの一軒に[ビンタン食堂]を発見。

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2Fが入り口です

 

月刊誌Leafでも2015年3月号「京都・滋賀新しい店&街のTOPICS10!」2017年8月号「夏の京都さんぽ136」でもご紹介をさせていただいた編集部もお気に入りの一軒へお邪魔します。

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店内の様子

赤やオレンジの灯りがエスニック感漂う雰囲気のこちら。カウンター席とテーブル席に20人ほどが座れる落ち着いたスペースが広がる店内のキッチンには、アジア各国のビール瓶などがずらりと並べられており異国情緒に溢れています。

親しみを覚える手書きのメニューボードや、イラストがかわいいショップカード、店内の壁面に描かれた絵はすべて店主・西さんの手書きなのだそう。

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店内の雰囲気とマッチしています

以前はアートのお仕事でも?と思わず尋ねしてしまうほど。少しハニカミながら「趣味なんです」と答えてくださった芸術的な才能もお持ちの西さんに早速お話をお伺いします。

ホテルではフレンチ、イタリアンを、街中のレストランでは洋食の修業を積んだ西さん。ホテル時代の同僚が作るスパイス料理に魅了され、その魅力にどっぷりはまった西さんはアジアン料理の道へ転心することを決意。その後、無国籍料理店で経験を積み、本場の味を追求するために店を辞めてバックひとつでタイ、ベトナム、カンボジア、ラオスへ向かいます。

3ヶ月半の旅を終え、2014年12月無国籍料理店で共に働いていたインドネシア人・アクアさんと[ビンタン食堂]をオープン。バリのホテルなどで活躍歴があるアクアさんと、日本人の西さんによる本格アジアン料理店は、エスニック好きさんにはチェックすべき一軒と言えるのではないでしょうか。この地は西さんの地元だそうで、縁あってカフェが多く立ち並ぶこの北白川通りのレトロなビルで店を開くに至りました。

店名の“ビンタン”とはどういう意味なのか、聞き慣れない言葉に興味を持ち、店名の由来をお尋ねしました。インドネシアで愛されているビールの代表格「ビンタンビール」と日本人に親しみのある「食堂」の2ヶ国の言葉を繋げて[ビンタン食堂]という名が誕生。“ビンタン”とはインドネシア語では“星”を意味し、“星の食堂”としても通じることから、そのキュートさもお気入りなのだそうです。

西さんのオープン秘話をお伺いしたところで、早速、紹介人[Necco]の店主・村田さんのおすすめメニュー・日替わりランチをご用意していただきました。

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日替わりランチ。メインにサラダ、スープが付いて850円(税込)

日替わりランチ。この日のメニューは、チキンと野菜のココナッツトマト煮・アムサンタンと、ボイルした新鮮野菜をピーナッツソースで和えたガドガドサラダのインドネシア料理をメインに、自家製チリマヨネーズドレッシングがたっぷりかかったサラダ、ベジタブルチリスープが並ぶアジアンテイストに富んだランチです。

食材は、現地食材ではなく日本の野菜を多く取り入れるのが西さん流。亀岡で農家をしているご友人をはじめ、上賀茂にある野菜の直売所などで旬の野菜を中心に仕入れるそうです。お米は亀岡産とジャスミンライスをブレンド。「モチモチと、パサパサの両方の触感が日本人の好みには合うので」と、本場のエスニック料理をそのまま再現するのではなく、日本人向けに味付けを工夫するこだわりもひとしお。絶妙に主張してくるエスニック感が楽しめます。

次にご紹介するのは、店主おすすめディナーメニュー・トムヤムクンヌードル。

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トムヤムクンヌードル900円(税込)

見た目からも伝わるザ・エスニック料理。トムヤムクンと聞くとヒリヒリと汗が噴き出すような辛い味わいのスープが浮かびますが、こちらのスープはじんわりと身体が温まるような程よい辛さ。そこにレモングラスの酸味が相またエスニック色を強く感じる味わい。辛いけどすっぱい、ひとくち食べてまたひとくち。エビ、しめじ、たまねぎ、ねぎから出る野菜の旨みとスープがフォー(米粉の麺)に絡まります。

スパイスがふんだんに入った料理は、夏バテで食欲がないときなど胃に刺激を与え、食欲を取り戻してくれるのだとか。暑い時にこそスパイシーなものが食べたくなるとはよく耳にしますが、胃を活発にしようとエネルギー不足の身体がサインを出しているということなのですね。暑い国でスパイスを取り入れた料理が多いのにも納得です。

ランチはひとりでも気軽に楽しめますが、種類豊富なメニューが揃うディナータイムには、数人で分け合いながら食べるのがおすすめです。これまでエスニック料理に触れ合う機会が少なかったLeafスタッフですが、スパイス料理にすっかり魅了された一日となりました。近隣の学生さんや先生方のなかには、我々のようなエスニック料理の中毒者がすでにいるとか。

スパイスを配合するのが趣味でもある西さん。スパイス料理の代表格・カレーには10種ほどのスパイスをブレンドするそう。できるだけフレッシュなスパイスをと、自家製でペーストを作っているそうです。こだわりが詰まったグリーンカレーやレッドカレーも人気メニューのひとつなのでこちらは次の機会に食べようと思います。

また食べたい!と思わせるような料理を振る舞う西さんが次にご紹介してくれる店はこちら。

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京都市内から少し足を伸ばして。小倉の割烹料理店へ。

※記事内に記載の内容は、2017年8月時点の内容となります。